東京の映像制作会社が、撮影中に行方不明になった無線操縦ヘリコブターの捜索を石垣市民に協力を求めていたところ、11月17日、石垣市名蔵嵩田の雑木林で発見された。
ジャングルの中、シダが一帯に広がる場所で発見した無線操縦ヘリ
行方不明になっていたのは小型ビデオカメラを搭載した直径80センチほどの「円盤型無線操縦ヘリコプター」。15日にトライアスロンのバイクコース上で行われた撮影中に強風であおられ操縦不能となり、コースから100メートルほど離れた雑木林の中に落下した。撮影スタッフ7人で回収に当たったが発見できず、やむなく東京に戻った。回収は地元新聞誌を通して市民に託し、回収者には3万円の謝礼金を用意した。
第一発見者となったのは、本紙記者で市内の映像制作会社DREAM SKYに撮影協力する高梨正暢さん。告知記事を見付け、「同業者として放っておけない」と同社の石垣喜晴さん、上原幸宏さんとともに3人で17日午後に捜索に当たっていた。
高梨さんによると、「現場は人が入った気配がないうっそうとしたジャングル。軽装で来てしまい後悔したが、謝礼金も出るしブログで笑い話にできればと1時間ほど探すことにした。倒木や川を越え、竹が足にからまるなど歩行困難な場所が続いたが、右も左もわからない中、1時間弱で谷あいのシダが茂る一帯に落ちていたヘリを発見できた。見つけた時は大声で叫んでしまった」という。当日夜には「早速謝礼金の一部を使い、3人で祝杯を挙げた」とも。
映像制作会社のT-NEX、髙井健司郎さんは「ヘリコプターとカメラ、撮影した貴重なデータが見つかってホッとした。協力していただいた石垣市の皆さんに感謝したい」と話し、後日高梨さんには謝礼金3万円が贈られるという。
捜索依頼の記事は市民の間で話題を集めており、数人が16日から捜索をしていた。日の出前から長時間にわたり捜索していた人も。
捜索時の様子は高梨さんがブログに掲載している。