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石垣島で子ども演劇「現代版組踊オヤケアカハチ~太陽の乱~」上演

出演者全員が壇上に上がってのフィナーレ

出演者全員が壇上に上がってのフィナーレ

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 石垣市民会館(石垣市浜崎町)大ホールで12月20日、子ども演劇「現代版組踊オヤケアカハチ~太陽(てぃだ)の乱~」が上演され、大盛況だった。

艶やかなオープニングのダンスで観客を惹きつけた子どもたち

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 今年で14回目となった同劇は、八重山地区の小学校4年生から高校3年生までの約70人が参加している「子ども演劇ワークショップふるさとつくりリーダー養成講座」の受講生(ウイングキッズリーダーズ)が、同活動の成果発表として上演している。主催はやいま浪漫(ろまん)の会。脚本は平田大一さん、指導・演出は、比屋根秀斗さん。

 物語は、1500年に石垣島で起こった「オヤケアカハチの乱(オヤケアカハチの戦い)」に題材を取っている。逆賊といわれていたオヤケアカハチは、実は農民のために立ち上がった英雄ではないかという視点で書かれた「長編叙事詩オヤケアカハチ」の著者・伊波南哲の元に、八重山の新聞記者が訪れるという設定。波照間島で育ったオヤケ赤蜂(アカハチ)ホンガワラと長田大翁主(ナアタファジィ)が同戦いで対峙(たいじ)するが、実は親友で命を懸けた約束をしていたのではないか、という視点で描かれる。

 現代版組踊は、沖縄の伝統芸能「組踊」の様式をベースに、現代的な「音楽」「舞踊」「せりふ」の3つの要素で構成された舞台形式であり、演劇を通した人材育成と地域おこしを目的に行われている活動。音楽は、池田真作さん、岸本峰子さんのボーカルに3人のミュージシャンが迫力のある演奏で、子どもたちの演技やダンスを支えた。

 主役のオヤケアカハチを演じた米澤琉平さん(八重山高校3年)は、「直前に風邪になり喉が治らないまま公演を迎えてしまったが、これまで稽古をしっかりと積んできたので、気持ちはすっきりしていた。意地でもやり通すぞと臨んだ公演で、ちゃんとやるべきことができて本当に良かった。舞台に立ってから見る景色が好きだなとあらためて思い、舞台の袖から見るメンバーの活気あふれるダンスを見て、ぐっと込み上げてくるものがあった」と語った。

 クイツ姫を演じた木内美帆さん(同)は、「この公演に当たって最上級生としての責任感をとても感じた。大変な時期もあったが、このメンバーで舞台に立てて本当に良かった」と話す。ダンスリーダーの豊島純人(すみと)さん(同2年)は、「来年は受験に専念するため、今年が最後の舞台だと思い本公演に臨んだ。皆が楽しんで舞台に立てれば、お客さんも楽しんでもらえると思い、全力で頑張り達成できた。自分にしかできないダンスを披露できてよかった」と話した。

 比屋根秀斗さんは「今年はチャレンジすることが多く、どう見えるのか子どもたちにどう影響するか分からなかったが、とても良い方向に行って良かった。演技指導や振り付けなども教えるが、子どもたち自身がやりたいと思わないと成功しない。メンバー一人一人が、自分のベストを尽くし続けられたからこそ、この公演はとてもうまくいったのではないか」と振り返った。

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