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石垣・白保の餅店が再開 災禍に負けず店を続けて恩返し

再開を喜ぶ工場の皆さん(多宇さんは右から2人目)

再開を喜ぶ工場の皆さん(多宇さんは右から2人目)

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 石垣で昨年12月29日、「多宇もち屋」(石垣市白保、TEL 0980-86-7238)が営業を再開した。昨年5月に火災に見舞われ営業を中止し、工場を国道390号線沿いに移転した。

「ムーチー」に向け出荷する餅

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 店主の多宇満さんは「道具も全て焼けてしまい、このまま閉めようと思ったが、地域の皆さん、先輩、親戚らに『頑張れ』と励ましの声を頂き再開できた。自分の仕事がまたできると思うと、うれしくてやりがいを感じている」と話す。

 商品は「ジーマミー豆腐」(220円)、「ゴマ餅・小豆餅」(110円)など。市内主要スーパーや商店に卸す。冠婚葬祭の注文にも応じ、配達も行う。

 工場の面積は26坪。朝4時から豆を擦る作業が始まり、餅を蒸して型に区分け、中にアンを詰め、包装を行い9時に終了。その後配達を行うという。取材時は、子どもの安全と健康を願う行事「ムーチー」に向けた追い込みで工場内は1万枚の月桃(げっとう)の葉を蒸した香りに包まれていた。

 「店を続けることだけが皆さんへの恩返し」と多宇さん。30年の歴史がまた時を刻み始めた。

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