石垣の湿地帯「名蔵アンパル」で自然観察会 ラムサール条約締結日記念して

キバウミニナが食べた葉を解説する講師の谷﨑さん

キバウミニナが食べた葉を解説する講師の谷﨑さん

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 ラムサール条約に登録されている石垣の湿地帯「名蔵アンパル」で2月6日、「自然観察会」が開かれた。

説明を受ける参加者たち。当日は12人が参加した。

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 ラムサール条約が締結された2月2日が「世界湿地の日(World Wetlands Day)」に指定されていることを記念して開催された同観察会。環境省石垣自然保護管事務所が主催し、石垣島自然観察の会会長の谷崎樹生さんが講師を務めた。

 観察会は、環境省石垣自然保護管事務所の原口梨沙さんから、環境保護の重要性、条約の概要、日本では条約に50カ所が登録されていること、名蔵アンパルの現況などについての情報が提供された。続いて、谷崎さんの先導で湿地に入り、多くの生き物や植物の観察をした。

 観察会は、干潮の時間に合わせて行われ、湿地では多くの生き物が見られた。巻き貝の一種である「キバウミニナ」が落ちた木の葉を食べる捕食の様子を観察したり、低気温時の移動についての実験を行ったりした。

 観察会ではマングローブの植物とされるヤエヤマヒルギや、ヒルギダマシを見ることができた。この2種類が名蔵の湿地帯で生存競争を繰り広げており、ヤエヤマヒルギの根は土中に潜って栄養を得て生き続け、ヒルギダマシの根は土中から上に顔を出して光合成しようとする生態の仕組みが観察できた。

 参加者の一人は「マングローブが生い茂る湿地やシレナシジミの大きさには驚いた。これほどの大自然に接すことができる石垣島の豊かさを、あらためて感じることができてとてもうれしい。このようなイベントはより多く開かれるといいと思う」と話した。

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