VERA石垣島観測局と石垣島天文台など石垣島の国立天文台の施設を利用して観測研究体験を行う「美ら星研究体験隊」が8月3日に始まり、22人の高校生が天体観測に挑戦している。
2005年から始まり、新しい電波星や小惑星を発見する成果も挙げている同企画。石垣島にある口径20メートルのVERA電波望遠鏡と、105センチのむりかぶし望遠鏡を用いて天文学者と同じ観測研究を行う。
観測は、電波観測をする「VERA」での観測チームがが3班、可視光観測をする「むりかぶし」の観測チームが1班の体制で行われ、各班で観測のテーマ決定、観測の作戦会議、準備、班ごとに交代で観測の実施などを自らの手で行っている。
参加するのは、八重山高校から1年生2人、2年生8人、3年生10人(男子=5人、女子=15人)、沖縄県立普天間高校から2年生1人(女子)、兵庫県私立仁川学院高校から3年生1人(男子)の22人。最終日の5日には観測データを解析し、成果発表会を予定する。
各班の観測を、VLBI観測所・助教の廣田朋也さんを中心に天文学者や大学院生が支援。あわせて研究者との交流を深める時間も用意している。石垣天文台の宮地竹史さんは「新しい星を発見しようと全員が観測に熱中している。恵まれたシステムでの観測はとても良い経験になっていると思う。新しい星の発見があれば」と願う。