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「八重山芸能みらい円卓会議」 八重山芸能を考える連続講座第1回

「八重山芸能みらい円卓会議」の様子

「八重山芸能みらい円卓会議」の様子

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 八重山芸能を考える連続講座の第1回「八重山芸能みらい円卓会議」が9月10日、石垣市健康福祉センター視聴覚室で行われた。

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 同講座は沖縄県文化振興会の「平成29年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業」に採択された「次世代を担う八重山芸能後継者育成支援事業」として行われる。主催する白保企画は、2014年度から沖縄県と沖縄県文化振興会の「沖縄文化活性化・創造発信支援事業」として八重山芸能後継者育成事業に取り組んでいた。

 同社は、若手琉球芸能家たちと八重山の子どもたちが国立劇場沖縄で共演する「夢ステージ」、八重山芸能に親しんでいる子どもたちが琉球芸能を体験し若手実演家と共演する「琉球芸能鑑賞会」を公演しいている。

 同会議では、沖縄県立芸術大学名誉教授の波照間永吉さんが司会を務めた。参加したのは、八重山芸能研究家の大田静男さん、八重山古典民謡技能保持者の糸洌(いとす)長章さん、八重山舞踊技能保持者の與那國久枝さん、元学校長の花城正美さん、郷土芸能の夕べ舞台監督の黒島剛さん、沖縄文化芸術振興アドバイザーの平田大一さん、白保企画代表の横目博二さん。

 八重山芸能は流派会派で歌や踊りが異なっている点について、統一させていくべきかどうかという議論や、集団化した踊りばかりになりつつあることに対する議論などが展開された。

 八重山の子どもたちが高校卒業後も引き続き芸能に関わる進路を希望する場合、沖縄県立芸術大学への進学も考えられるが、そこでは八重山芸能のことを学べないということをどうしたらいいかという横目さんの問い掛けに、平田さんは「八重山の芸能は八重山で学ぶべきではないか」と、石垣市に県立芸術大学の分校を設置することを提唱した。與那國さんは「芸大の琉球舞踊コースに八重山芸能のゼミを設置してもらったらどうか」と話した。

 芸能と芸術の違いはという一般参加者からの質問に、花城さんらは「芸能は地域の祭祀(さいし)として先祖から引き継ぎ他者との関わりを持つことに対し、芸術は個として芸能の技術や思想を高めていくことだ」と答えた。

 同講座は全6回で、次回は10月27日、沖縄国際大学特任教授で民俗学博士の狩俣恵一さんを講師に迎えて「八重山芸能の世界~八重山芸能の設立と継承を考える~」が行われる。

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