石垣島北部にある伊原間中学校で、老朽化したスクールバスに代わり新型車両2台が納入され、1月30日にスクールバス出発式が行われた。
スクールバス出発式では石垣市教育長から伊原間中校長へバスの鍵が渡された
同校は、1963(昭和38)年に米軍統治下の琉球政府文教局の管轄だった頃、石垣島北部の小中学校の中学部門を統廃合し設立された。校区が広大となるためスクールバスの設置が引き換え条件となり、以来55年にわたって、生徒の登下校用などにスクールバスを運行している。
旧バスは、生徒たちから「赤バス」「青バス」として親しまれ16年間運用されてきたものの、老朽化が著しく更新されることになった。2台合わせて費用は約1,100万円で、文部科学省の国庫補助金と、石垣市の地方債である辺地債で半額ずつ手当てした。
宮良克也校長は「スクールバスは伊原間中にとってなくてはならないもの。赤バス、青バスは35万キロも走った。これまで一度も事故がないのは素晴らしい。スクールバスのおかげで時間にけじめがつけられる学校生活になっている」と教育効果も話した。
生徒会長の宮根帆音(ほの)さんは「自分は家が近いので中学校になってからはスクールバスに乗らなくなったが、小学生の時は毎日のバスが楽しかった。皆で、今までより大切にバスに乗って行きたい。バスの愛称が何になるのか楽しみ」と話す。
石垣安志教育長は「赤バス青バスも大切にされていた。新しいバスも居心地のいい安らげるバスとなるよう引き継いでいってほしい。子どもたちの安心安全な通学は、運転手の方が成長を見守ってくれるおかげ」と感謝した。
5代目の運転手である吉本秀光さんと6代目の運転手である世持和宏さんは、それぞれ「これからも安全運転に努めていきたい。新しいバスなのでわれわれも大事に使うが生徒にも車内のものを大切に使ってほしい」と話した。