シンセサイザーの第一人者として世界的に活躍する喜多郎さんが、10月5日石垣島北部の伊原間公民館でコンサートを行った。主催は離島の児童生徒応援プロジェクト実行委員会。
鹿嶋静さんのヴァイオリンが、宇宙の映像とシンセサイザーを引き立てた
喜多郎さんは世界で最も高い評価を受けている日本人アーティストの一人。1980年NHKスペシャル番組「シルクロード」の音楽でシンセサイザーの第一人者として人気となり、1986年にはアメリカデビュー、2001年には世界最高峰の音楽賞であるグラミー賞のベスト・ニューエイジアルバム賞を受賞した。
離島の児童生徒応援プロジェクト「大空に夢を描こう喜多郎コンサート」として、9月28日から10月24日まで沖縄県の離島を中心に9ヶ所で無料コンサートを行なっている。
コンサートの第一部は、喜多郎さん自身が撮りためたシルクロードの映像とシルクロードのテーマをコラボさせ、第二部ではNASA(アメリカ航空宇宙局)やJAXA(宇宙航空研究開発機構)撮影の宇宙の映像と「古事記と宇宙」の音楽がコラボした。演奏は喜多郎さんのシンセサイザーと鹿嶋静さんのヴァイオリン。
コンサート後は、喜多郎さんや鹿嶋さんへの質問も飛び、喜多郎さんがシンセサイザーを50年使い続けている話や、鹿嶋さんは音楽の演奏に合わせて自然に体が動くといった話をした。
喜多郎さんの音楽のファンだという母親とともに参加した高校1年生の男の子は「目の前の演奏だったので音楽を感じる感覚が、CDで聴くより全然違った。とても良かった」と話した。
鹿嶋さんは「今回初めて行く沖縄の離島も多く、地域の方とコンサートを作っているなという感覚が刺激的。楽しく演奏することができた」と話す。喜多郎さんは「ワールドツアーで使ってる映像なので字幕は英語になっているが、宇宙の映像と古事記を英語で表記するのと音楽とのコラボレーションも面白いんじゃないかと思ってそのままにした。小さい地域で距離感近く演奏して皆さんに喜んでもらえてとても良かった」と話した。