石垣島での小劇場立ち上げと映画上映の存続を目指して活動する「ゆいシネマを守る会」が、自主上映プロジェクトを立ち上げた。
日本最南端の小劇場復活を目指す「ゆいシネマを守る会」 クラウドファンディング
同会は、島内唯一の小劇場「ゆいロードシアター」が新型コロナウイルスによる影響で4月から再開未定の長期休館となったまま、運営会社が映画事業を続けることは困難との意向を示したことから発足した有志の団体。同劇場の元マネジャー竹内真弓さんと、客として劇場に通っていた宮良麻奈美さんの2人が立ち上げた。今後、石垣島での新たな劇場立ち上げを見据えながら、自主上映会の開催やイベントを実施するなどの活動を展開していくという。
竹内さんは「那覇市の桜坂劇場でアルバイト勤務後、2018年8月にゆいロードシアター立ち上げに参加させてもらったが、予想外の形で劇場を離れることになってしまって残念だった。しかし、石垣島での映画上映を継続していこうと宮良さんと話し合い、会を立ち上げた。南の島での映画文化を守るため、多くの人に関心を持ってほしい」と話す。宮良さんは「私が子どもの頃に石垣島にあった映画館は全て廃館となってしまい、中高時代は寂しい思いをした。映画は心と人生を豊かにしてくれるエッセンス。プロジェクトを成功させて八重山の人々に映画を楽しんでもらいたい」と思いを語った。
現在、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で上映会開催の資金を募っている。200万円を第一目標額に設定し、キャンペーンを開始した5月22日から6月4日までに169万0555円と全体の84%に達している。支援者へは自主上映会への招待券や八重山の特産品のほか、地元クリエーターの池城安武さん率いるイチグスクモードがデザインしたオリジナルTシャツも用意する。期間は7月5日まで。