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ウイングキッズリーダーズが初の映像作品に挑戦

最後の撮影シーン。陽光の中、子どもたちの笑顔がはじけた

最後の撮影シーン。陽光の中、子どもたちの笑顔がはじけた

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 活動を始めて以来初となる、映像による作品「『映像×ステージ』現代版組踊『オヤケアカハチ~太陽の乱~』」の製作に取り組んでいるウイングキッズリーダーズが12月26日、この日の撮影場所である「やいま村」(石垣市名蔵)で全ての撮影作業を終え、クランクアップした。

千本ガジュマルの下で行われたオヤケアカハチの戦闘シーン

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 演じるのは「子ども演劇ワークショップふるさとづくりリーダー養成講座」のウイングキッズリーダーズ。小学校4年生~高校3年生の児童生徒約80人が受講生となって活動している。講座を運営するのは、子どもたちの保護者が会員として参加するやいま浪漫の会(宮良当建会長・以下「浪漫の会」)。保護者が舞台の裏方となり、子どもたちを主体とした演劇事業を通して心豊かでたくましい地域のリーダーの育成を目的として活動している。

 本年度で活動19年目を迎えた。毎年年末に石垣市市民会館大ホールで同劇を上演し、成果発表の場としている。今年度は市民会館の改修工事によって上演場所の確保という課題があったところに、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた。浪漫の会では子どもたちの意見も取り入れながら話し合いを重ね、映像作品と舞台を組み合わせた新たな形での公演の実施という初の取り組みで進める方針を固めた。

 公演日は来年2月23日、公演会場は石垣市総合体育館のメインアリーナと決定。同ウイルス感染の拡大を防ぐため同体育館のガイドラインに従って感染防止対策に取り組み、公演の入場者を例年より少なく設定している。今後の状況により公演の開催が困難となった場合においても、映像作品による成果発表ができるよう考えたという。

 コロナ禍により例年通りの活動がままならない中、入場者減による収益減少など公演費用の捻出が課題となったことからクラウドファンディングを始め、来年2月3日まで支援を募集している。
募集開始より35日が経過した12月28日現在、支援者139人より約203万円が集まった。目標の350万円を目指し、浪漫の会はさらなる支援を呼び掛けている。

 映像作品の撮影は10月に始めた。期間の後半は雨が多く撮影の延期などにも見舞われたという。2カ月をかけ全ての撮影を完了したこの日、やいま村の広大な草原でウイングキッズリーダーズのメンバー全員が参加してのダンスシーンの撮影が行われた。明るい日差しの中、子どもたちの日ごろの稽古の成果が映像に収められた。

 スタッフからクランクアップが告げられると、子どもたちやスタッフ、保護者、やいま村を訪れ撮影を見学していた観光客から盛大な拍手と歓声が上がった。

 浪漫の会の宮良会長は、「コロナ禍でまたストップするかも知れないという心配があり、その中でも記録が残せるようにと映像で残すことにした。会として初の取り組みだったが日頃撮影などの仕事に携わっているスタッフや監督がいて大変助かった。公演は子どもたちにとって一番大事な発表の場。最高の舞台になると思うので楽しみにしてもらいたい」と話した。

 主役オヤケアカハチ役を演じる川勝渚羽太(高校3年生)さんは「未知の領域で最初は真っ白だったが、実際の撮影現場は楽しくあっという間に感じた。クランクアップの声に言葉にできない感情が溢(あふ)れた。子ども、大人、支援してくれるみんなで一つの作品を作っている。公演に向けてあとは全力疾走。思い切りやって、新しい道を切り開けるよう頑張っていきたい」と意気込みを語った。

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