「辺銀食堂の石垣島ラー油」の書籍が映画に-業界初の「観客参加型」で制作へ

ユナイテッド・シネマが脚本から制作、興業まで観客参加型で行う初の試み

ユナイテッド・シネマが脚本から制作、興業まで観客参加型で行う初の試み

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 石垣島で製造・販売されている人気の「辺銀食堂の石垣島ラー油」を題材にした映画が作られることになった。ユナイテッド・シネマ(東京都港区)が発表したもので、観客参加型の新たな取り組みで制作する。

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 ユナイテッド・シネマはシネマ・コンプレックス(複合型映画館)の建設・運営を手がけ、全国21カ所に劇場を持つ。一方で、将来の映像作家の発掘や育成を支援するプロジェクトを展開。映画のアイデアを募集する「シネマプロットコンペティション」を開催し、ご当地映画のプロデュースなど、「地域・お客様との絆作り」を大切にした地域密着の活動に積極的に取り組んでいる。

 今回の映画化は、興行側が原作の映画化権を取得し制作を進めていくという業界でも初めてのスタイル。脚本ができる準備段階から観客に参加してもらい、人々の視点や声を参考にしながら制作から宣伝、興行までの過程においてイニシアチブをとっていく。その第1弾として、石垣島ラー油の誕生秘話をつづった「ペンギン夫婦がつくった石垣島ラー油のはなし」の映画化権を取得した。

 同社広報担当の田部井悟さんは「初めての試みなのでどう展開していくかは未知数だが、本の内容のどこに興味を持っているのか、プロの視点ではなく、皆さんの意見を参考にしながら作り上げたい」と話す。「ご当地映画はその地域だけ盛り上がる傾向にあるが、石垣島なら全国への展開も可能だと思っている」とも。

 製作委員会を組成しておらず配給会社も未定だが、同社のほか制作会社ダブ、出版元のマガジンハウスなどが参加し準備を進める。すでに同社ホームページ内では特設ページで本を読んだ感想や共感ポイントなどの意見を募集している。質問内容は今後、進行状況によってポイントを変え、さまざまな角度から意見を集めるという。

 同プロジェクトについてはホームページで確認できる。

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