石垣・大浜公民館(石垣市字大浜)で12月2日、キックボクシングをアレンジした格闘技「武士(もののふ)・石垣祭り!」が開かれた。石垣でのキックボクシング大会は初。
石垣と沖縄本島の武士が23対戦。1試合は1分2ラウンド、延長30秒、2ノックダウン制。パンチと蹴りを使い、クリンチ、首相撲、膝蹴りは禁止という特殊ルール。
主催したMINOタイガーさんは「かつて沖縄は格闘技大国と言われた。時代が知識、技術、理論が中心となり、格闘技は身を潜めてしまった。そんな中、沖縄の潜在意識を発揮できる戦場として沖縄本島では定期的に行われている。石垣島での開催は無理と言われてきたが、今回リングを石垣で用意してもらい開催することができた」という。
会場には多くの市民が詰め掛け格闘技の関心の高さがうかがえた。1試合は長くても150秒で終わるため、目を離せず、友人を応援する姿や、盛んにヤジを飛ばし笑いを誘う観覧者も。いいファイトにはゴングと共に拍手が送られた。
試合後に勝者は、応援に対してのお礼や喜びの声をマイクで伝えた。
メーンイベントはキックボクシングで多くの日本チャンピオンの称号を持つ「廣虎」と上原優真選手が対戦。会場は熱気に包まれた。
廣虎選手は試合中に余裕の表情やしぐさを見せてリングに立ち、観戦者は今までの対戦とは全く違うスピードと切れに目を奪われた。2ラウンドで見事ノックアウト勝ちを収めた。「大浜で育ったのでその地でキックボクシングの試合ができたのはうれしい。来年世界チャンピオン戦が沖縄本島であるので、応援をよろしくお願いします」とあいさつした。
結果は、スーパーファイトを除き、石垣7勝、沖縄本島15勝だった。
MINOタイガーさんは「石垣島に新しい祭りを作ろうと企画したが伝説になるくらい最高のイベントになった。今後も継続して開催できれば」と次回開催に向けて意欲を見せた。