ナンポー通商が10月1日、石垣市内に八重山営業所(石垣市新川)を開設した。同社は那覇市を拠点に、べにいもたると、塩ちんすこう、黒糖菓子などを主力商品とする県内製菓大手。
会見で常務の安里睦子さんは「安里正夫社長から『新空港開港で盛り上がり、パイナップルや塩など原材料を頼る石垣島に営業所がないのはおかしい』と命を受け、会社設立31年目の門出に開所の運びとなった。石垣島の菓子市場を取りに来たのではなく、共に市場を拡大していきたい」という。
開所にあたり、「ぽるかどっと」「黄昏パインフィナンシェ」「マーブルパインケーキ」「やいまの星降るパイン」「八重山ちんすこうパイナップル味」「やいまバウム」など新パッケージの八重山オリジナル商品を開発した。同所を拠点に販路を拡大する。
営業所長は石垣市出身でホテル業界の経験が長い澤谷座光さんが任された。「まずは共に働く従業員を見つけ、土産店やホテルなど一軒一軒を回っていきたい」という。「従業員は3人から5人の規模になる」というが、「本社から高い売り上げ目標を課せられた」と苦笑い。
安里さんは「お菓子で観光を強く」がモットー。「石垣島の商品は良いものが多く、大いに刺激を受けており、本島にはないものを作れる可能性がある。最終的には石垣工場を作り、原材料調達、生産、販売を島内で賄いたい」と意気込む。