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ファーマーズマーケットやえやま、「トレーサビリティーシステム」導入

「ゆらてぃく市場」がトレーサビリティーシステムを導入

「ゆらてぃく市場」がトレーサビリティーシステムを導入

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 JAおきなわファーマーズマーケットやえやま「ゆらてぃく市場」(石垣市新栄町)が4月1日、トレーサビリティーシステムを導入した。

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 同システムは定められた農薬の防除基準を明確にするため、生産者の園地ごとに台帳を管理し、データをJAセンターで一括管理する仕組み。月に一度ランダムに検査を行い、農薬使用が適正かどうか出荷前にチェックする。万が一、食品事故が生じた場合など、商品に付けられたバーコードで追跡調査することで詳細情報が明らかにすることができる。

 生産農家は出荷品目ごとに種まき日、農薬の散布日、回数、収穫開始日から出荷終了時期などを「防除・栽培日誌」に記載。市場側は提出された日誌をパソコンで読み取りデータ化する。記入に不備があれば商品に貼り付けるバーコードが発行されず、販売できない仕組み。農薬未使用でも防除日誌提出を義務化している。

 店長の幸喜英信さんは「牛肉と米は義務化されているが、農作物は自主導入でJAおきなわ全体としての取り組み。生産農家には多くの生産コストを負担していただくことになるが、消費者に安心、安全な商品を提供していくには今後欠かせないシステム。運用開始に向けて2カ月半、農家さん一人一人に説明した」と話す。

 手ほどきを受けながら入力作業を行ったパイナップル栽培農家の伊志嶺雅也さんは「システム導入で納品が面倒になったのは確かだが、それは生産者の考え。お客さまが安心して商品を食べられるのであれば従いたい」と前向きな姿勢を見せる。

 「ゆらてぃく市場に商品を納品する320軒の生産者と協定書を結んだ。ファーマーズマーケットのコンセプトである『安全・安心、朝採りの新鮮、安い』を基本に、お客さまから信頼される店づくりに努めたい」と幸喜さん。

 同市場は開業1年で3億4,900万円の売り上げを計上。買い物客は延べ27万人で1日当たりの平均客数は780人と、わずか1年で市民の台所として定着した。

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