石垣島で映画館立ち上げを目指して活動する「ゆいシネマを守る会」が9月26日と27日の2日間、活動の第1弾目となる自主上映会をジャズバー「すけあくろ」(石垣市大川)で開催し、100人が来場した。
同会は、島内唯一の常設劇場「ゆいロードシアター」が新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年4月に閉館となったことを受け、同劇場元スタッフの竹内真弓さんとリピーター客だった宮良麻奈美さんが新たな劇場開設を目指して立ち上げた。今回の上映会は2020(令和2)年度沖縄文化芸術を支える環境形成推進事業の一環として開催。塚本晋也監督の「野火」と堀潤監督の「わたしは分断を許さない」の2作品を各日2回ずつ、計8回上映した。
上映会を鑑賞した島内在住の50代女性は「作品の世界観を劇場という空間で味わうことはやはり特別だと思う。この小さな上映会から、劇場開設が実現される日が来るのを楽しみにしている」と話した。竹内さんは「ゆいロードシアター閉館から5カ月、ようやく皆さまに映画を届けられた記念すべき日になった。石垣島での劇場復活に向けて、一歩一歩活動を進めていきたい」と意気込む。
同会はこれまで、今回の助成金事業のほかにもクラウドファンディングで300万円以上の寄付金を集めるなどして活動資金を捻出してきた。今後も八重山郡内の各所を会場に上映会を続けながら、新たな劇場開設に向けて寄付支援を募っていく考えだ。