6月29日、国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点(熱研、石垣市真栄里)が一般公開され、親子連れなど約1,100人が同施設の見学に訪れた。
熱研は、熱帯・亜熱帯の開発途上地域の農業の持続的発展や作物の安定生産に寄与する技術の開発を行っている。一般公開は市民に研究内容を理解してもらおうと、2006年から開催しているもの。
当日は「熱研の国際貢献~世界の食料と環境問題~」をテーマに、世界のマンゴー品種やパイナップルの栽培、サトウキビ遺伝資源、農作業機などの展示があったほか、ミニ講演会や環境教室などが開かれた。
熱帯果樹園案内では、研究員の説明を受けながら熱研で栽培されているピタンガやアテモヤなどの熱帯果樹を見て回った。その中には2007年8月に接ぎ木をしたカシューナッツもあり、現在実がなっていることが紹介された。同センター生産環境分野長の米本仁巳さんは「日本では栽培が難しいと言われているが、こうして実がなっている。栽培がうまくいけば、防風林としても利用できる」と説明。同案内には農業を営む人らが多く参加し、説明を熱心に聞いていた。
パイナップルの品種「ソフトタッチ」やマンゴー、ミラクルフルーツ、ドリアンなどの試食も行われた。ドリアンを試食した女性は「何度か食べたことがあるので個人的には物足りない感じだが、初めての人には食べやすいと思う」と感想を述べた。
また、熱帯果樹の苗配布には長蛇の列ができた。10種類以上、800を超える苗が用意されたが、あっという間になくなった。
そのほかにもクイズ付きスタンプラリーやひまわり・コスモスの花摘みなどのイベントも行われ、子どもから大人まで幅広い世代が楽しんだ。
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