環境を考える保全農業について学ぶ-熱研が市民公開講座

講座終了後には参加者からの質問の時間も設けられた

講座終了後には参加者からの質問の時間も設けられた

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 国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点(熱研)による熱研市民公開講座が12月11日、石垣市健康福祉センター(石垣市登野城)で行われ、多くの市民が訪れた。

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 同講座は市民との相互交流の一つとして、研究所が取り組んでいる研究内容や成果などを紹介するもの。

 今回は「土を耕さず作物を育てる~世界の保全農業~」をテーマに、熱研の島嶼管理分野主任研究員の南雲不二男さんが講演。土壌流出問題や保全農業、環境を考えて行われている不耕起栽培などについて分かりやすく説明し、自身が行っているマメ科作物と不耕起栽培とを組み合わせた栽培法の研究について詳しく話した。

 南雲さんは「この栽培法を行うと、雨と土の流出を減らし、雑草発生を減らすことができる。マメ科作物による養分供給により肥料も節約できる」とメリットをあげたほか、フィリピンやケニヤ、ガーナなどで取り組まれている不耕起栽培や保全農業についても紹介した。

 「戸惑いもあるかもしれないが、耕さなくても作物は育つという発想の転換とサーポートする仕組みが必要。それぞれの地域で、保全農業という考えを前提とした農業技術の組み立ても考えたい」と南雲さん。

 講座終了後には質問時間も設けられ、参加者からは初歩的なことから専門的なことまで幅広い質問が行われた。

国際農林水産業研究センター

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