外来種の追放を訴え写真展-石垣島の希少生物など展示

希少生物の写真を興味深く見ている来館者

希少生物の写真を興味深く見ている来館者

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 石垣島に生息する生物の生態観察や撮影を行っている平林和芳さんが1月5日~10日、石垣市立図書館の展示室(石垣市浜崎町)で「石垣島の生物 平林和芳写真展」を開催した。

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 平林さんは群馬県の日本蛇族学術研究所の研究員として1988年から1997年まで在籍。世界で初めてビルマアオハブの繁殖に成功したほか、ハブの牙が生え替わる本数を解明した。現在は石垣島に移住しヘビを中心に生態観察・撮影を行っており、地元新聞や雑誌へ写真などを提供している。

 今回で3回目となる同展は、石垣島に生息する希少生物の写真を中心に展示。「オオヒキガエルがベニヘビを食う」や「サキシマハブがネズミをのむ」、石垣市の蝶でもある「オオゴマダラの交尾」、「サソリモドキの親子」など珍しい写真が並んだ。平林さんは「生きているものを撮っているので、捕食していたり交尾をしていたりなどアクションのある写真を撮りたかった。急いで撮らないと逃げられてしまうので、夢中でシャッターを切っている」と話す。フィルムカメラで撮影しているため、1体の生物に2~3本のフィルムを使うこともあるという。

 また、平林さんは外来種であるオオヒキガエルの追放を訴えている。「オオヒキガエルがベニヘビを食べている写真があるが、ベニヘビは希少生物。それを外来種であるオオヒキガエルが食べているというのは重大なことで、他の希少生物も食べられている可能性が高い」と説明し、「このような写真が撮れるのは非常に珍しいので沢山の人に見てもらい、こういったことが起きていると知ってもらいたい」と平林さん。

 来館者は平林さんの熱心な説明を聞きながら、1枚1枚じっくりと写真に見入っていた。

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