昭和20年代以降の石垣・八重山の写真が一堂に-QABが写真展開催

写真展「あんじやだ!写真で振り返る石垣・八重山」は6月17日まで開催

写真展「あんじやだ!写真で振り返る石垣・八重山」は6月17日まで開催

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 琉球朝日放送(QAB)創立15周年・石垣八重山デジタル放送開局記念写真展「あんじやだ!写真で振り返る石垣・八重山」が6月9日、石垣市民会館展示ホール(石垣市浜崎町)で始まった。

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 昨年10月21日に八重山地域で民放3社の地上デジタル放送がスタートし、同時にこれまで八重山では受信できなかったQABが見られるようになった。写真展はその開局記念とPRが目的。

 展示しているのは昭和20年代以降の八重山の写真300点以上。石垣市が2001年に発刊した「八重山写真帖」を中心に、住民ら個人が所有する写真を展示している。中でも昭和30年代のカラー写真は今回が初めて公開される。のどかな風景や人々の生活がありありと写し出されている。「あんじやだ」とは「あーそうだった」と懐かしむ方言。

 同社営業部の上間拡さんは「テーマは『人』。大きな出来事も歴史だが、やはり歴史を作るのは『人』。人々や生活の様子がわかる写真をそろえた」と話す。

 市場で野菜を売る女性、野良仕事帰りの少年、歳末のにぎわいを見せる通り、ソーメン持参で遠足する小学生、子守りをする女の子、石垣港開港式典に集まった2万人余の人々など、戦後の苦難に遭いながらもたくましく生きようとする人々の顔が展示されている。そのほか、カツオ節工場やかやぶきの家並み、市役所の旧庁舎など、かつてあった建物や風景を見ることもでき、特別展示として西表炭坑の写真資料もある。

 初日はデイケアを利用するお年寄りが大勢訪れ、懐かしそうに写真を眺めていた。竹富島へ渡る小さなポンポン船の写真を見ていた80代の女性は「竹富から石垣まで1時間くらいかかったよ。船が故障するとあっち行ったりこっち行ったりして大変だったさぁ」と笑う。庭先で棒を使って豆をたたいている写真の前では「若い人にはもうわからないよね。親がよくこうして豆をたたいていたさぁ」と身振り手振りを交えながら話した。中には「親せきが写ってたよ。電話して教えよう」という男性もいた。

 「今、社会で活躍している50~60代の皆さんに特に見てもらいたい。多くの人に懐かしんでもらいたい」と上間さん。

 開館時間は10時~18時。今月17日まで(15日は休館)。

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