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12年に1度の「登野城結願祭」-字民600人が奉納芸能

12年ぶりに行われた「登野城結願祭」

12年ぶりに行われた「登野城結願祭」

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 登野城字会が12年に1度の寅年に開催する「結願祭」が10月8日、天川御嶽で盛大で行われ、この12年間の五穀豊穣に感謝し、これからの12年間の豊作や字民の無病息災を祈願した。

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 結願祭は八重山地域における祭祀の1つで、各御嶽(聖域)の神に対する祈願の総締めくくりとして挙行される感謝祭祀。地域によって毎年または数年に1度行われ、登野城では近年十二支一回りの12年ごとにするのが慣例となっていて、今回は1998年に続いて戦後6回目となる。

 当日は午前11時から、旗頭を先頭にミルク(弥勒)神や太鼓などが行列をなして舞踊などを繰り広げる「道すない」が行われた。結願祭でしか見ることのできない登野城のミルク神の回りには人垣ができ、福々しいミルクの姿を写真に収めようという多くのカメラが向けられた。

 砂川冷凍前を出発した行列は4号線を通って天川御嶽に向かった。道すがら、マーチングや「胡蝶の舞」「木遣り」など演舞を披露。沿道には大勢のお年寄りの姿があり、「懐かしいねー」と言いながら手踊りしたり拍手を送ったりしていた。

 天川御嶽では旗頭と太鼓が奉納された後、長老に導かれてミルク神が入場。行列が境内を一周し、ミルク神は神司に迎え入れられた。境内では登野城地区にある幼稚園の園児たちや小中高校生、ハーリー東二組、婦人部、青年会など各団体が芸能を奉納。結願祭でしか演じられない婦人会による「胡蝶の舞」や豊作・豊漁となった農作物や魚を満載にした荷車を引く「木遣り」も奉納され華やかに盛り上げた。迫力ある「棒術」、巧みな動きを見せる「獅子舞」にも大きな拍手が送られた。

 その後の祝宴では、舞台で「大胴・小胴(ウードゥ・クードゥ)」など地域に伝わる数々の芸能が演じられ、最後には出演者や見学者全員で弥勒節を歌いながらミルク神を見送り、祭りは幕を閉じた。

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